キム・カーダシアンが仕掛ける「見せる」ファッション:あえて残した値札が放つメッセージとは?
常に話題を振りまくファッションアイコン、キム・カーダシアンが、またしても世間を驚かせました。今回は、パリ・ファッションウィークでのバレンシアガのショーに、意図的に値札を付けたままのドレスで登場したことで、大きな注目を集めています。
一見、単なるファッションのミスかと思われがちですが、実はこれはデザイナーの意向であり、ショーに登場したモデル全員が値札を付けた状態だったのです。
今回、キムが着用したのは、大胆な背中見せのデザインが特徴的なブラックのレースドレス。床まで続くトレーンと、大きく開いた背中からちらりと見えるのが、なんと白地の値札です。
アクセサリーは、ブラックのパンプスと、iPhoneを付けたシルバーのバングルのみと、シンプルなコーディネートで、ドレスのインパクトを際立たせています。メイクは、スモーキアイ、ピンクのリップ、ブロンズのコンツアーで、ゴージャスに仕上げ、ハイポニーテールで髪をまとめています。
キムは、奇抜なファッションで世間を驚かせることで注目を集めることを得意としています。先日、パリでのオートクチュール・ファッションウィークでは、メゾン マルジェラのパリコレに登場し、大胆なカッティングが身体のラインを露わにするブラックドレスと、足袋のようなデザインが特徴的なタビブーツを身に着け、物議を醸しました。
今回の「値札ドレス」は、単なる奇抜さだけではなく、ファッション業界におけるサステナビリティや消費主義に対するメッセージ性も込められていると考えられます。
ファッション業界は、大量生産・大量廃棄が深刻な問題となっており、サステナビリティへの取り組みが求められています。値札を付けたままにすることで、衣服の裏側にある製造過程や流通経路、そして最終的な消費者の手に渡るまでのコストを可視化させる意図があるのかもしれません。
また、近年、ファストファッションの台頭により、流行を早く取り入れることが良しとされる傾向がありますが、今回の「値札ドレス」は、そうした消費主義に対する皮肉とも捉えられ、真に価値あるものを長く愛用すべきだというメッセージを投げかけているのかもしれません。
キム・カーダシアンのファッションは、世間を驚かせるだけではなく、ファッション業界が抱える問題提起を促すことも少なくありません。今回の「値札ドレス」が何を意味するのか、私たちが考えるきっかけを与えてくれます。
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